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子宮頚癌ワクチン:2015年以降このワクチン接種は「副反応の再評価中」ですが眞弓循環器科クリニックは積極的な接種を推奨します。
 子宮頚癌ワクチンには日本では先行発売された2価の「サーバリックス」と、後から発売された4価の「ガーダシル」の二種類があります。最近新しく導入された子宮頚癌ワクチン「ガーダシル」は4価(=対応するパポバウイルスの種類が4種類=HPV16型、18型、6型、11)でサーバリックスの2価HPV16型、18型のみ)に比べてカバーできる疾患が増えたのが特徴のようです。いずれも一定年齢では公費カバーされますが、3回接種の途中でお互いに切り替える事は出来ません。ご注意ください。
 一見ガーダシルの方が尖圭コンジローマ(HPV-6, HPV-11)なども防御できて良さそうなのですが、WHO発表の論文(World Health Organization:2011, 86, 221-232)では「サーバリックスの方がガーダシルよりHPV-16HPV-18=子宮頚癌発症ウイルスそのもの)に対しては2年後の抗体価の上がりが良かったが、臨床的な予防効果の持続が長いかは不明」「副反応はガーダシルが少ない」などと書かれている(眞弓訳)ことから、両者の特徴を考え、ご両親のご希望も聞きながら選択しようと思います。
 よく「先生どちらが良いでしょう?」と質問されますが、正直なところどちらが良いのかは私も分かりません。大雑把に言うと、浅く広く効いて副反応(=痛み)の少ないガーダシルか、狭く深く効いて副反応は強いが抗体価の上がりは良いサーバリックスか、と言ったところです。どちらのワクチンも臨床使用され出したのは10年以内ですので、その後何年効果が持続するのかは良く分かりません。今後患者さんが40-50代になった頃に追加ワクチンなどが必要になる可能性もあるかもしれません。

 一部の左翼系の「運動家」などが、ごく一部の身体表現性障害と思われる患者さんたちの「副反応による痺れや痙攣や運動麻痺」などの症状を大袈裟に取り上げて、子宮頚癌ワクチン接種の拒否運動を繰り広げたために、大勢の日本の若い女性の子宮や命が今も毎日失われています(
村中 璃子 10万個の子宮:あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか)。
 「子宮頸癌ワクチンを接種すると不妊症になるらしい」などというたちの悪いデマが出回っているようです。御注意ください。

1.日本の子宮頸癌検診受診率はとても低い!
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2.若い女性に子宮頸癌が急増中。
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3.サーバリックスとガーダシルの違い
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4.サーバリックスとガーダシルに関するQ&A(1)
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5.サーバリックスとガーダシルに関するQ&A(2)
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