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家族ぐるみで妊婦さんとその候補を守りましょう:風疹ワクチンのオススメ
 「三日ばしか」とも呼ばれる風疹は英語ではGerman measlesと云います。咳やクシャミとともに発熱し熱が治まった頃に麻疹(はしか)より軽い発疹が全身に出現します。麻疹ほどひどくなくて三日で治るから三日麻疹なのですが、麻疹よりこわいのは妊婦さんがかかると胎児に影響して生まれて来る赤ちゃんに心臓の奇形、白内障、難聴(=先天性風疹症候群:CRS)が発生することです。今年は風疹が流行しており(2013.1-4月で約5,000名の風疹罹患者)国内ではこのCRSがすでに5名も発生しているそうです。
 そして今回の流行の中心は20-40代の男性です。この年代の方々が若い時に風疹ワクチン接種は女子中学生のみに限定(しかも2回でなく1回接種のみ)されていたためのようです。そう、若いお父さん方、あなた方が奥さんに風疹をうつす危険性が高いのです。また、風疹ワクチンは生ワクチンですのですでに妊娠した妊婦さん自身は接種できません。妊娠する前に接種を済ますことが大切なんです。
 麻疹は一度かかると終生免疫がつきますが風疹は何回もかかります。風疹ワクチンも最低2回は受けていただきたいものです。奥さんの妊娠または妊娠の可能性があるならば家族ぐるみで風疹ワクチンの接種を受けましょう。本人が接種できなくても最低限家族のバリアーを効かせましょう。
 当院の風疹ワクチン接種料は¥5,250ですが、問題は今年この風疹単独ワクチンが不足していて8月までは入荷困難になっていることです。この場合、代用として風疹+麻疹の2種混合ワクチン(¥7,350があります。若干高いのですが、「麻疹もついでに防御できる」と考えて勘弁して下さい。風疹自体への防御効果は風疹単独ワクチンと同じです。

文責 眞弓 久則 2013.5.20.版→2015.10.12.更新

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