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心筋梗塞
 冠状動脈(左または右)が動脈硬化(あるいは血管の痙攣)で狭くなり(狭窄)心筋への血流が不足する(虚血)と末梢の支配領域の心筋に痛みが出ます(狭心症)。一過性の血流不足は一時的に胸痛が出るだけですが、長い時間血流が不足したり、完全に血行が遮断されたりすると支配領域の心筋が壊死(えし)に陥り、強くて長い(数十分以上)胸痛が起こります。この状態を心筋梗塞といいます。危険因子として、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、タバコ、肥満、その他の遺伝因子などが上げられます。
 心電図検査、血液検査で診断を確定後、入院して緊急の心臓カテーテル検査と治療が必要です。血圧低下やショックに対しては(紹介先の病院で)昇圧剤や大動脈内バルーンポンプ(IABP)といわれる装置を用いて治療します。狭窄に対しては投薬、冠動脈形成術、冠動脈バイパス術などが必要になることがあります。急性心筋梗塞発生後3時間以内ならば緊急の心臓カテーテル検査および冠動脈形成術が有効です。

2016.4.17.
文責 眞弓久則

心筋梗塞-squashed
急性心筋梗塞(左前下行枝)

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