視野の欠損、目のチラツキ
検診で血糖値が高い、尿糖も出ているといわれたけど放置しているという方で新聞を読むときチラチラしたり字が見えない部分がある、ということはありませんか?あなたは眼底出血(がんていしゅっけつ)を起こしている可能性があります。直ちに近くの眼科にご相談下さい。
眼底出血は網膜表面の血管の破綻や閉塞することで起こる網膜の出血です。糖尿病によるものが最も多く、成人の失明原因の第一位です。糖尿病の人は早期から定期的な眼底検査が大切です。早期に治療すれば失明を免れます。主な症状は、視力の低下や霞み、飛蚊症(物が飛んで見える)、歪視症(物が歪んで見える)などです。中心部が出血すると視力低下がおきます。出血した場所は視野が欠けます。しかし、周辺部におきるとほとんど自覚症状はありません。なお、視野の欠損は緑内障、視神経や脳の異常でも起こります。この辺は眼科の先生がよく説明して下さると思います。
糖尿病を放置すると失明だけでなく腎不全(→人工透析)、心臓病、脳卒中、閉塞性動脈硬化症(→足趾切断)と少しも良いことはありません。眼科で糖尿病性網膜症で眼底出血、と診断が確定したら、糖尿病の内科的コントロールは眞弓クリニックでどうぞ。
前の「血糖値やHbA1cが高いといわれた」や「やたらに咽が渇く」の項、「対応できる疾患名:糖尿病」の項も参照して読んで下さい。
2016.4.24.更新 眞弓久則