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花粉症(アレルギー性鼻炎結膜炎)
 花粉症はスギなどの花粉がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となって、吸い込まれた鼻や目の粘膜に作用して起こるアレルギー反応ですが、クシャミ、(水様)鼻水、鼻づまり、目のかゆみ等が一般的な症状です。時に全身倦怠感や頭痛、喉の粘膜刺激症状として喉の痛痒さ、咳などを伴い感冒と紛らわしいのですが、発熱がなく長期化する(通常は最低でも2週間以上)のが特徴です。また接触性皮膚炎としての顔面皮膚の発赤や痒みを伴う事もあります。
 アレルゲンが気道の入り口(上気道)で反応すればアレルギー性鼻炎、太い気道(中気道)で反応すれば咳喘息、奥の細い気道(下気道)で反応すれば気管支喘息となり、メカニズム的にはこれら3つの疾患はほぼ同じで、まあ治療も似た様なものになる訳です。
  花粉症の治療としてまず一般的なのが抗ヒスタミン剤ですが、昼間の眠たさや集中力の低下が困ると言う方には小青竜湯(しょうせいりゅうとう)や大部分の方 が持っている「水毒於血(おけつ)体質」の改善に踏み込んでの当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などの漢方薬、またはロイコトリエン受容体拮抗薬が有効 です。鼻づまりがひどい方にはステロイド点鼻薬もあります。鼻づまりがひどく黄色や緑色の濃い鼻汁が出たり前額部の痛みを伴う場合は副鼻腔炎を合併してい る可能性があります。勿論、目の痒い方には抗ヒスタミン点眼薬は欠かせません。
 いずれにしろ市販薬で簡単に済ませないで一度ご相談ください。

2016.4.21.
更新 眞弓久則


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花粉症(アレルギー性鼻炎)の様々な症状

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花粉症のメカニズム

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抗ヒスタミン剤による眠気や集中力低下

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