ドイツ旅行記2016.4.29-5.7.
院長のボヤキ(41)2016.4.29.(ドイツ旅行:第1日目)
ドイツ旅行に来ています
2012年にスペイン旅行して以来、4年ぶりの海外旅行です。
2016.4.29.成田からロシアの航空会社アエロフロートでモスクワ経由でドイツに向かいました。アエロフロートは日本語のアナウスは最低必要限度。日本人のCAもおらずロシア人の日本語は下手くそですが、その日本語下手くそのCAさえビジネスクラスか何かのお相手でエコノミークラスの私たちには顔も見せません。テレビモニターの扱いもロシア語ばかりでさっぱりわかりませんでしたが、しばらく格闘するうちにロシア語と英語との切り替えができて何とか映画も見れるようになりました。機内放送では「ロシアの国内法で飲酒は禁止されている」とか言いながらワインが出ました。まあアルコール度数が70%もあるウォッカをがぶ飲みするロシア人にはワインなんかはソフトドリンクなのかもしれません。
さて写真は逆光ですがモスクワ空港の乗り継ぎ時に撮った一枚です(図1)。もと共産圏の親玉の首都の空港ですが待合室は結構狭く質素で、日本の地方空港をつなぎ合わせた感じでした。
▲図1.モスクワ空港で成田→ミュンヘンの乗り継ぎ
ロシアの空港での乗り継ぎは24番ゲートのはずが7番に変更になっており、7番というのはブリッジのない、1階(ヨーロッパ風では0階=地上階)からのバスによるタラップへの輸送のゲートでした。最悪だったのは移動先の7番ゲートには私たちが乗るべき飛行機の便名2594が表示されておらず、入ってきたバスの前方の便名表示を見つけてやっと乗り込めた、ということでした。旧ソ連時代からロシア人は愛想もクソもないことで有名でしたが今でも健在です。
モスクワで唯一良かったのは空腹に任せて食べてしまったGate 7にあったバーガーキングのチキンサンド?でした。30年前にアメリカで家内がよく食べていたのを思い出して注文したところすこぶる美味でした。ユーロでは払えずクレジットカードで払いましたが値段は不明です。マヨネーズ大国ロシアのせいか世界中のフランチャイズ共通なのか、チーズも入っていましたがとにかく美味かった。
モスクワまで成田からほぼ10時間、乗り継ぎ待合3時間、モスクワからミュンヘン(München)までさらに約3時間のフライトでした。ミュンヘンに着いたのは22:00前後で荷物をピックアップできたのは22:30、レンタカーAVISは幸いまだ開店していました。レンタカーはMercedes-Benz C-classの予定でしたがアウディの「Quatro」(=四輪駆動のディーゼル車)でした。日本円建てで8日間5.5万円ぐらいでしたが結局フルカバーの保険を現地でつけたらさらに600ユーロぐらい取られるようです。
ロシア人と違ってドイツ人は入国審査の警察官も含めて極めて愛想が良い。スペイン人のようにキレません。英語がよくできます。ミュンヘン(München)からフュッセン(Füssen)に向かう道路沿いのガソリンスタンドにミネラルウォーターなどを買いに立ち寄った時、店のおばちゃんが「英語は良くできない」とか言っていましたがそれでも勘定は17ユーロ何セントとか英語で言ってくれました。
▲図2.レンタカーはMercedes-Benz C-classの予定→アウディQuatroでした
さて第1日目(2016.4.29.)のノボテルホテル(Novotel München Airport)は空港内というかレンタカーを借りた駐車場から2-3キロのところで、夜中にとりあえず左ハンドルの練習台になりました。この初日と今日の第2日目に各一回逆走しそうになりました。それでもまあノボテルホテルに無事に着いてミニバーのドイツビールで一人祝杯をあげました。
▲図3.ノボテルホテル(Novotel München Airport)で一人祝杯
件のドイツ製アウディGPSですが、4年前にAmazonで買って日本から持参して使ったガーミンよりも優れています。トヨタ普通車ナビ100点(レクサスG450hのレクサスナビ120点)とすると80点ぐらいでしょうか?まずトヨタより良い点(トヨタナビにもレンタカー用の英語、中国語、朝鮮語対応なんてのがあるのかもしれませんが‥‥)はドイツ語だけでなく英語、フランス語、イタリア語、ロシア語など近隣諸国約10ヵ国ぐらい?の言語に対応しています。「日本語はないの?」と聞いたら「ない」と即座に断られました。ナビや車の扱いはAVISの係員のおじさんが丁寧に教えてくれました。アウディナビ入力で「重要なのは郵便番号だ」とおじさんは強調していました。ヨーロッパには同じ名前の都市がいろんな国にあるからのようです。日本のナビに普通にある「尺度切り替え」「施設名のあいうえお検索」なんかは付いていないようです。
トヨタナビに決定的に劣るのは電話番号入力ができない点です。行き先の国名、郵便番号、都市名、通り名、家番号など詳細に入力する必要が有ります。この辺に関しては日本語ナビの凄さは私の小学校の同期生の津留義信君が勤める、地図会社ゼンリンなんかの貢献が大きいのかもしれません。電話番号一発で個人宅は難しくても店舗や公共機関は即座に目的地設定ができます。
もう一つ、ミュンヘン空港で見つけた面白い写真(図4)をアップしておきます。男子小便器にターゲットをつけてこぼさない仕掛けです。ひょっとしたら日本の男子用小便トイレでその昔有名になった「ハエ」のデザインがオリジナルかもしれませんが良くわかりません。とにかく私もミュンヘン空港で「ホールインワン」してきました。
▲図4.ミュンヘン空港男子トイレのホールインワン
そんなこんなで2日目はノイシュバンシュタイン城を見るためフュッセンのVilla Ludwig Suite Hotelを目指しての旅になります。
院長のボヤキ(42)2016.4.30.(第2日目)
フュッセンの(Füssen)ノイシュバンシュタイン城に向けていざ出発です
ノボテルホテルの朝のビュッフェは美味しかった(図5)。最近シリアだけでなくアフガニスタンやバングラデシュなどからもドイツに難民が押しかけてきています。やはりドイツは裕福なんだと実感したのがこの日の朝食でした。以前から私はドイツのことを「ソーセージやジャガイモばかり腹一杯たべている」食生活の貧しい国、と思っていました。なんといっても27-8年前に初めて行ったイギリス、ロンドンのホテルの強烈に不味い朝食のイメージが「ドイツ人も同じにちがいない」と思い込ませていたわけです。
ところがどっこいドイツの食事は美味しかった。前回のスペインよりも美味いかも。図5はこの日の朝食ですがどれも美味そうでいっぱい取ってしまいました。結局、真ん中のナシとリンゴ以外は全部たべてしまいました。やはりハムやソーセージが圧倒的に美味い。向かって左の皿の2種類の白っぽい茹でたソーセージが絶品でしたが、右手の茶色とその右手のパックされたままの肝臓ソーセージもフォアグラみたいで美味しかったです。その他、右手の皿の各種のチーズも皆美味しかった。前回のスペインでは野菜サラダが少ないというよりほとんどビュッフェになかったのですが今回は結構たくさん野菜がありました。ちょっと珍しく思ったのは真ん中手前の皿の左手にあるラッキョウ?です。日本のラッキョウと同じくピクルスになっていました。
後日判明するのですがドイツのジャガイモは半端でなく美味しいです。ハンバーガーなどと一緒に出てくるいわゆるフレンチフライのような形でソーセージや肉についてきたりスープにしたりチップスになったり色々な形で供されますがどれも美味いです。
▲図5.ノボテルホテル(第1泊目)の美味しい朝食
おなかいっぱい食べていざフュッセン(Füssen)のノイシュバンシュタイン城(Schloss Neuschwanstein)を見るためにVilla Ludwig Suite Hotelに向けて出発です。ナビの設定もスムーズに済んで、先発ドライバーは私です。英語のアウディのナビは結構案内上手で運転しやすかった。ちょっと走ったらいつの間にかもう高速道でした(日本みたいに高速道の表示はありません)。ドイツの高速網アウトバーンはヒットラーが不況対策に建設を開始してヨーロッパ随一の高速自動車網となっているようです。アウトバーンはアメリカと同様に全て「ダダ」ですがオーストリアなどの周辺国では前もってトークンを購入しておく必要があるそうです。
フュッセンまでは約150kmぐらいで約2時間の行程でした。「カーナビ様のおっしゃる通り」に運転したのでどこをどう走ったかよく分からないのですが、ミュンヘン近辺はほぼ真っ平らで広大な感じ、フュッセンに近づくにつれて山が見えてきます(図6)。ミュンヘンからフュッセンまで高速道は全て制限時速があって最高が場所により100-140km/hrでした。念願の時速>200kmはお預けでしたが、とにかくドイツ人は高速道でも一般道でも全般にぶっ飛ばします。一般道の制限時速は70km/hrが基本で住宅地は30-50km/hrぐらいでした。車は当然ドイツ車が多くフォルクスワーゲン、ベンツ、BMW、アウディだらけで、この日見かけた日本車はトヨタが数台、ホンダが3台、マツダとスズキが1台ずつぐらいでした。その後に日産やスバル、三菱なども見かけて日本車は結構頑張ってる感じでした。でもレクサスはみなかったな〜。
それからドイツの一般道路には日本やアメリカのように信号機もありますが前回スペインで苦戦したラウンドアバウトもあります。ただ今回はナビが「ラウンドアバウトの何番目で出なさい」と指示してくれるので安心でした。ドイツの高速道路も一般道もですがゴミや空き缶、バーストしたタイヤの切れ端などが一切落ちていません。見事にきれいです。さすが几帳面なドイツ人!と感心しきりですが最近では日本の道路にも空き缶やゴミが落ちているのを見ることが多く、本当に恥ずかしくなりました。30年ほど前に私が米国に留学した折に高速道路で見たゴミに感じた「アメリカ人ってなんて汚いやつらなんだろう」っていうようなことを、多分最近の日本を訪れたドイツ人も感じているかもしれません。
▲図6.ミュンヘンからフュッセンへ走行中
途中の道路沿いにスーパーマーケットを発見しU-turnしてお買い物しました(図7)。まあ普通のスーパーですがお土産とワインなども購入しました。アイスクリームのチョコレートバーを食べたのですが最高に美味かった。
▲図7.ミュンヘンからフュッセンへの途中のスーパーマーケット
フュッセン(Füssen)に近づくにつれて道路は対面交通になり、山が目前に迫ってきました。途中国道16号沿いに水色がとてもきれいなフォルクゲン湖(Forggensee)があり、カフェレストランがあったのででUターンしてこのカフェに立ち寄りました(Rieden am Forggensee:図8)。家内がオニオンスープ、私はサーモン系のソテーとブタ?のレバー団子のスープにビールとロゼワインを頂きました。(後日わかるのですが、ここのレストランがこの旅で一番美味しかった)
今日のあとの運転はお母さんにお任せですが、周囲のドイツ人たちは2−3人で来て全員がビールかワインを飲んでいました。アメリカと同様で居酒屋でも車で出かけるんでしょうね。ビールというと昨日から飲んでいますが、ドイツのビールは不味くはないけどかえって日本のビール(=アサヒやキリンなど)の方が美味いかもしれません。(後日、プリーン→パッサウへ向かう途中に立ち寄ったレストランで飲んだビールは最高に美味しかったです。全般に Draft=生、と呼ばれるビールが酵母の香りが残っているようでふくよかな味で「濁り酒」みたいな感じでした)
▲図8.ミュンヘンからフュッセンへの途中のカフェからフォルクゲン湖(Forggensee)の眺め
そしてフュッセンの街に入るといよいよノイシュバンシュタイン城(Schloss Neuschwanstein)が見えてきました(図9)。お城は山の上にありホテルは麓の街にあります。結局ホテルに着いたのは15:00ぐらいでした。
▲図9.ノイシュバンシュタイン城が見えてきた
院長のボヤキ(43)2016.5.1.(第3日目)
ノイシュバンシュタイン城とホーエンシュバンガウ城
Villa Ludwig Suite Hotel(図10)から朝8:30に出発し本日は最初にホーエンシュバンガウ城(Schloss Hohenschwangau)に徒歩で向かいます(図11)。このホテル(図10)は結局2人で3万円近く支払いしましたが、朝食も前日ほどではなくまずまず、まあいわゆる立地でもっている高級ホテルもどきでした。
本日のホーエンシュバンガウ城はルードヴィッヒ2世の父親のマクシミリアン2世が荒れていた古城を改築したもの。ノイシュバンシュタイン城と明日に向かう予定のリンダーホフ城、明後日プリーンで見る予定のヘレンキームゼー城(Schloss Herrenkiemsee)の3城とも1860-80年前後にルードヴィッヒ2世が建てたお城です。解説によるといずれも敵から国を守る砦としての実戦的な城というよりルードヴィッヒ2世の懐古趣味によって建てられたお城のようで、有名な音楽家ワーグナーも頻繁に出入りしていたようです。
▲図10.Villa Ludwig Suite Hotel(第2泊目のフュッセンのホテル)
▲図11.ホーエンシュバンガウ城(Schloss Hohenschwangau)
最初に見に行ったホーエンシュバンガウ城(Schloss Hohenschwangau)もノイシュバンシュタイン城(Schloss Neuschwanstein)も城内は撮影禁止なので外観しかありません。ホテルに車を止めて、この日はあいにくの冷たい雨の中、ホテルで借りた傘をさして20分ぐらい登った中腹のホーエンシュバンガウ城も立派なお城でした。19世紀に改築したお城ですので防水加工した近代的な鉄製の窓枠や電気製品も多少はある感じです。9:15発で約30分のツアーはホテルから前日予約してもらい、日本語のツアーガイド(携帯電話みたいな装置)付きでした。上述したようにこの城は実戦的な砦というより別荘や社交場みたいなものらしく、日本の松本城などのように武器などの展示はなく豪華な家具調度品、豪華な壁画などが中心でした。
そしていよいよ本日の目玉のノイシュバンシュタイン城(Schloss Neuschwanstein)に馬車で向かいました(図12)。自分で歩いて登る人も多いですが個人の車は入れず、徒歩か馬車かバスで山道を登ります。馬車で約30分かかりました。11:15発で約30分のツアーはホーエンシュバンガウ城と同様ですが、9:15始発ツアーのホーエンシュバンガウ城ツアーに比べると昼前で中国人や韓国人がウジャウジャ、日本人とアメリカ人と現地ドイツ人がチラホラといった感じでなんとなくイメージできるのではないでしょうか?
そのノイシュバンシュタイン城(図13-14)ですが外観も立派ですが中も豪華です‥‥が何せ階段が多くて足の悪い身にはこたえます。ドイツに着いた日のミュンヘンは暖かくて寒いと聞いて着込んできたコートを恨んだのですがこの日は一転して寒かった。2-3日後には再度雪の予想になっているようです。
▲図12.ノイシュバンシュタイン城へ向かう馬車
▲図13.ノイシュバンシュタイン城1(Schloss Neuschwanstein)
▲図14.ノイシュバンシュタイン城2(Schloss Neuschwanstein)
ノイシュバンシュタイン城のツアー終了後にBratwurstとかいうソーセージの入ったホットドッグというよりコールドドックをたべましたが結構美味かった。帰りも例の馬車ですが登りは6ユーロでしたが帰りは半額の3ユーロでした。だまされた訳ではなく帰りはお馬さんが楽だからのようです。
麓からホテルまで再度20分間ぐらい歩いてホテルに着き、車で次の目的地オーバーアマガウ(Oberammergau)に向かいます。次のホテルコパガルニ(Hotel Kopa garni)を入力すると50km前後で比較的近所でした。オーバーアマガウの家々は壁画が描いてある家が多くあります(図15)。そしてホテルから十数分の所にルードヴィッヒ2世が建てたもう一つの城、リンダーホフ城(Schloss Linderhof)があります。Hotel Kopa garniは二人でツイン朝食バスタブ付き1泊¥8,000と格安でサービスは今ひとつでしたが、家内曰く「ドイツのホテルはどこも掃除が徹底している。日本のホテルよりキレイ」だそうです。また家内曰く「ベッドのマットレスと枕が眠りやすい」んだそうです。ただアメニティーは石鹸、シャンプーぐらいで歯ブラシやひげ剃りなんかは自前が当然のようです。バスタブは頼んでおいたので今回は付いていましたが、頼まないと普通は付いておらずシャワーのみになります。まあ明日の朝食が楽しみです。
▲図15.オーバーアマガウ(Oberammergau)の壁画の家々
院長のボヤキ(44)2016.5.2.(第4日目)
オーバーアマガウとリンダーホフ城(Schloss Linderhof)
Hotel Kopa garniの朝食は普通な感じでしたが初日に泊まったノボテルホテルの朝食にあった茹でたソーセージがなくて残念でした。このホテルは安くて人件費を削減している感じなのですが、1階(=日本でいう2階)廊下というかロビーというか共有部分に冷蔵庫があってワイン、ビール、ミネラルウォーターなどが1.50-3.5ユーロぐらいで置いてありました。真ん中上部のカンカンにコインを入れる仕組みで日本のどこかの野菜売り場みたいです。
▲図16.Hotel Kopaの自販器?
Hotel Kopa garniから本日第4日目の最初の目的地エッタール修道院(Kloster Ettal:図17)に向かいます。あいにくの霧でぼやけていますが、この旅行中はこのような「霧」に良く出会いました。この辺りには湖や沼地が多いようでその辺が霧の発生源になっているのかも知れません。その後、昼過ぎに同じ道を通ったのですが晴れ上がった修道院は綺麗で豪華でしたが写真は撮れませんでした。
▲図17.霧にぼやけたエッタール修道院(Kloster Ettal)
▲図18.エッタール修道院の中
▲図19.エッタール修道院の天井絵
エッタール修道院の中は大聖堂並みに豪華でそこら中に綺麗な絵が描いてあります(図18)が特に天井の絵が圧巻です(図19)。
エッタール修道院から車で約30分ぐらいのところにリンダーホフ城(Schloss Linderhof:図20-22)があります。これもネットで拾った住所を入力し(日本のナビなら施設名入力するところですが、あくまで住所です。多分「施設名入力」もあると思うのですが‥)て迷うことなく無事に到着しました。先日のノイシュバンシュタイン城に比べると小さいですが比較的平地にあり訪問しやすいです。ツアーは日本人向けのガイド音声が流れるグループでした。この城は本当に豪華絢爛で太閤秀吉も真っ青、金ぴか度はノイシュバンシュタイン城以上です。撮れるものなら撮って見せてあげたいぐらいです。また金ぴかの噴水は時々10m以上の噴水が上がります(図22)
▲図20.リンダーホフ城(Schloss Linderhof)の全景
▲図21.リンダーホフ城(Schloss Linderhof)
▲図22.リンダーホフ城(Schloss Linderhof)の金の噴水
リンダーホフ城を見た後で家内は丘の上にある「洞窟」を見に行きましたが私は坂道が急すぎるようで下で休憩しておりました。なんでもルードヴィッヒ2世がお気に入りの洞窟らしいです。
さて名残惜しくもリンダーホフ城を後に、昼過ぎに次の目的地キーム湖沿いのプリーン(Prien am Chiemsee)へ出発しました。所要時間はリンダーホフ城から約2時間の予定で距離的には140kmぐらいでした。途中またスーパーやドラッグストアに立ち寄ったり、カーナビ様の指示を間違って曲がったりで時間をロスした為、ヨットホテルキームゼー(Yachthotel Chiemsee)に着いたのは16:00ぐらいになっていました。プリーンはキーム湖(湖=ゼー)のほとりにある都市で、Yachthotel Chiemseeも湖のほとりにあるのですが、Booking.comでホテル予約する際に一言「湖の見える眺めの良い部屋をお願いします」と注文し忘れたため部屋からは湖は見えませんでした。
ロビーが1階(=日本でいう2階)になっており、レストランが0階でヨットハーバーにすぐ出ることができました(図23)。
▲図23.ヨットホテルキームゼー(Yachthotel Chiemsee)のヨットハーバー
ヨットホテルキームゼーのレストランでは分厚いビーフステーキが食べたかったのですがご当地料理の魚の丸ごとフライになりました(図24)。モーゼルワインも一緒に飲みましたが、料理の味は今一いや今二ぐらいでついに我慢できずにこっそり持参したお醤油をスキを見つけてかけてしまいました。味は50%アップです。家内が食べた奥の皿の肉=子羊?(ウィーニシュなんとかというソテーかな?)はそこそこ美味かったです。
▲図24.ヨットホテルキームゼーでの夕食は湖で取れた魚の丸ごとフライとモーゼルワイン
ここでヨットホテルキームゼーで見つけた面白い仕掛けをご覧にいれましょう。この旅行中でホテルは4軒目ですが、そのうち2軒にこの仕掛けがありました。トイレ上部のステンレス製の水洗ボタンですがよーく見てください。右手の小さい丸ボタンが小便用で少量の水が出ます。かぶさるように左手にある大きなボタンが大便用で大量の水が流れます。日本のモッタイナイ(Mottai-nai)精神を真似した?ドイツ式大小トイレ水洗方式なのでしょうか?それともドイツでは50年以上前からそうしていたのでしょうか?
まあ日本人にとっては(というか私自身)「水洗便所」と示された45年前の時から大と小は水洗のノブがすべて別々になっていました。しかし外国でこれを見たのは初めてでした。後日このような水洗はモスクワ空港のトイレでも発見しました。日本の技術を真似るのが好きな韓国人や中国人の水洗トイレはまだ行ったこと見たことがないのですが如何でしょうか?
▲図25.日本のモッタイナイ(Mottai-nai)精神を真似した?大小トイレ水洗方式
院長のボヤキ(45)2016.5.3.(第5日目)
ヘレンキームゼー城(Schloss Herrenchiemsee)とルードヴィッヒ2世博物館(König-Ludwig II-Museum)
ヨットホテルキームゼーの朝食は昨夜まずい魚フライを食わせたレストランだったのであまり期待していなかったのですが、ここには1泊目に食べた茹でたソーセージみたいなものが焼いて出て来て美味しかったんです。さらに珍しかったのは家内が見つけて食べていた巣から採りたて?みたいに固まった蜂蜜でした(図26)。家内の蜂蜜をちょっとだけ舐めさせてもらいましたが上品な甘みで美味しかったです。この巣のまま出るハチミツ(巣蜜というそうです)は最後に泊まったモーベンピックホテルの朝食でももう一回出ます(図57)。
▲図26.ヨットホテルキームゼーの朝食に出た巣のまま蜂蜜?
ヨットホテルキームゼーでは前日夜に私のシャツや下着類の洗濯を頼んでいたのですが朝にまだ完成しておらず、本日のヘレン島(Herreninsel=男島の意味)観光の後に取りに帰ることにしました。そもそもドイツにはアメリカや日本に良くある「コインランドリー」がないようです。立ち寄ったスーパーやドラッグストアーのおばちゃんに聞いてみたのですが、「このモール内にはないが街中で探せばあるかもしれない。洗濯は自分で洗濯機を買ってやるもんだよ。」ってなことを言われました。同様にこのホテルでも「クリーニングサービスはあるけどコインランドリーはない」とのことでした。家内によると18ユーロぐらいだったらしいですがきれいにアイロンもかけてありました。
さてホテルから数分のところに港がありヘレン島行きの船に乗り(図27)ヘレンキームゼー城(Schloss Herrenchiemsee)とルードヴィッヒ2世博物館(König-Ludwig II-Museum)を目指します。
▲図27.ヘレン島(Herreninsel)行きの船の甲板
ヘレン島には船で15分ぐらいです。ヘレン島の港からヘレンキームゼー城(Schloss Herrenchiemsee)とルードヴィッヒ2世博物館(König-Ludwig II-Museum)まではさらに歩いて30分ぐらいかかります(図28)。ヘレンキームゼー城はルードヴィッヒ2世がノイシュバンシュタイン城、リンダーホフ城に続いて建てたお城です。パリのヴェルサイユ宮殿を模して造り始めたようですが財政難で70ほどある部屋のうち20部屋しか完成しなかったそうです。例によって内部の写真はご法度なのです。部屋内の金ぴか度は2番目のリンダーホフ城に負けないぐらいですが各部屋が広い、さらにヴェルサイユ宮殿に負けない「鏡の間」(図29:ネットで拾いました、スミマセン)はすごいです。ただガイドによれば「金ぴか」はあくまで金メッキであって一部屋当たりの金の使用量は5キロぐらいらしいです。
▲図28.ヘレンキームゼー城(Schloss Herrenchiemsee)とブロンズ像のある噴水
▲図29.ヘレンキームゼー城(Schloss Herrenchiemsee)の鏡の間
そしてルードヴィッヒ2世博物館(König-Ludwig II-Museum)はヘレンキームゼー城の中にあって入り口はヘレンキームゼー城入り口の右手にありました。展示物はこの2−3日間、もういっぱい見てきたのであまり感激するものではありませんでした。
「島」というから山登りはないな、とたかをくくっていたら30分も歩かされ、帰りもまた足が痛くなるのかと思っていたら馬車が動き始めていました(図30)。帰りはこれに乗って港に戻りました。
▲図30.ヘレン島の馬車
洗濯物をホテルでピックアップしたのち昼過ぎには次の目的地パッサウ(Passau)のホテルレジデンツパッサウ(Hotel Residenz Passau)へ向かいました。行程はやはり130kmで約2時間はかかります。私が先発しましたが13:30ぐらいに道すがら見つけたレストランというか居酒屋みたいなところに入って遅めのランチにしましたが、ここで飲んだビールは抜群にうまかったです(図31)。ビールは写っていませんがおじさんが「Draft Bierだ」と言っていたのでたぶん生ビールだったんでしょう、だから美味かった。そして食べたカレー味ソーセージのポテトフライ付きは絶品でした。同じものを前日にリンダーホフ城でも食べたのですがここのが圧倒的に美味しかったです。
まあドイツでは「ソーセージ」を食べておけばまず失敗することはありません。圧倒的にレベルの高いソーセージがたぶん「ソーセージつくりマイスター」か何かで維持されているのでしょう。これに比べ魚、肉などの個別の料理はシェフの腕一つでばらつきが大きく、運が良くないといいものに出会えないのかもしれません。
▲図31.パッサウ(Passau)へ向かう途中のレストランで食べたカレー味ソーセージ
ホテルレジデンツパッサウ(Hotel Residenz Passau)へ着いたのは16:00前後でした(図32)。パッサウはドナウ川(Donau)とイン川(Inn)、イルツ川(Ilz)が合流する地点にあたり古来色々な戦争で重要拠点となってきたようです。ホテルレジデンツはこのドナウ川とイン川の合流地点にあり、ドナウ川の対岸には1219年にできたという山上のオーバーハウス要塞(Veste Oberhaus)があります。
▲図32.ホテルレジデンツパッサウ(Hotel Residenz Passau)へ到着
ホテルレジデンツパッサウの近所にはたくさんのレストランがありました。目移りするばかりでエイッと入ったレストランでビーフステーキを頼みました。威張ってたおやじも気のいいおかみさんも英語があまりできず注文がままならなかったのですが、私のビーフステーキ+ビールと家内はチキンソテー?+ワッサー(=水)を注文しました(図33)。この辺では水とビールは値段があまり変わりません。
野菜の煮込みサラダも細長いコロッケも薄茶色のソースも全部味がぼけていて不味いんです。当然ステーキは硬くはないけど結構パサパサでおいしくない。結局先日の魚フライと同様に「醤油かけの刑」に処してなんとか食べれるようになりました(図33)。私が日本で良く行くカウボーイ家族の1ポンドステーキの50%ぐらいの出来かな〜
奥に写っている家内が食べたチキンのソテーとポテトフライの方がまだマシでした。
▲図33.ホテルレジデンツパッサウの近所のレストランで食べた不味いビーフステーキ
本当は翌朝5/4(水)になりますがまずはホテルの裏手の丘の上200-300mに位置する聖シュテファン大聖堂(Stephansdom)を見に徒歩で出かけました(図34)。
▲図34.聖シュテファン大聖堂の外観(Stephansdom)
中は豪華な彫刻などが施されており(図35)、壁絵以上に彫刻の豪華さに目を奪われました。そしてこの後ろ側には世界一大きなパイプオルガンが設置されています(図36)。
▲図35.聖シュテファン大聖堂の内部(Stephansdom)
▲図36.聖シュテファン大聖堂(Stephansdom)の世界一のパイプオルガン
聖シュテファン大聖堂の見学を終えCity Hallの前からドナウ+イン川クルーズの遊覧船(図37)が45分間19ユーロぐらいで出ています。ゆったりと進む遊覧船に乗っていると何かゆったりと時間が流れて行きます。
▲図37.ドナウ川+イン川のクルージング
ホテルで車に乗り換えるとホテルから見てドナウ川対岸の山上のオーバーハウス要塞(Veste Oberhaus)に向かいました(図38)。ホテルから車で10分ぐらいです。要塞の一番高いところは坂がキツ過ぎて登りませんでしたが家内が要塞直下の博物館の全容(図39)を撮ってくれました。この博物館は順路の提示が怪しくて全部見たのか見逃したのかわかりにくいですが、結構充実してパッサウの歴史を学ぶことができます(もしドイツ語が堪能であれば‥‥)。素人目にはっきりしたのは軍事的な砦としての重要性、白い金=Salz=塩の取引が重要産業だった?、拷問器具の展示、などでした。
▲図38.山上のオーバーハウス要塞(Veste Oberhaus)から見たパッサウの町とドナウ川
▲図39.オーバーハウス要塞(Veste Oberhaus)直下の博物館
院長のボヤキ(46)2016.5.4.(第6日目)
時速190km/hrでもBMWにカマを掘られた後に無事に念願の200km/hr走行を経験!
オーバーハウス要塞(Veste Oberhaus)から次の目的地レーゲンスブルグ(Regensburg)のユーロスターズパークホテルマクシミリアン(Eurostars Park Hotel Maximilian)までは距離的には120キロぐらいでナビの所要時間予想は65分間ぐらいになっていました。平均時速120km/hrぐらいってこと?ンッンッンッ?レーゲンズブルグまでは3号線と呼ばれるアウトバーンの走行が中心です。
このアウトバーン3号線は日本で言えば東名や東北自動車道に相当する大動脈なのかもしれません。片道2車線ですが日本のより幅が広い。レーゲンズブルグ方面は流れていましたが反対方向は道路工事の影響で大渋滞をきたしていました。この旅で道路の渋滞を見たのは初めてでしたが半端じゃなく長かったです。
渋滞を抜けてしばらく走っているとレーゲンスブルグ方面の交通量も大分ばらけてきて走りやすくなってきました。制限時速表示はなく、加速して160→170→180→190、200までもう少しと思ったところで後ろからBMWが追走してきていてやばそうに感じたため道を譲って右の車線へ移動しました。
その後も140km/hr程度の運転を続けていると次のチャンスがやってきました。行けそうと思って加速するとついに時速200km/hrを若干越えていました。1-2分間は維持しましたが、家内に「怖いからゆっくり行こうと」と促されてまた140km/hr前後に減速しました。
「ドイツのアウトバーンではじいちゃんやばあちゃんでも200km/hr超で走っているらしい」なんて聞いていましたが、アウトバーンならいつでもどこでも>200が出せるわけではなく、場所と時間とそれなりのいい車が揃っていないと危ない気がします。レンタカーではありますがアウディQuatroはよく頑張った。できれば愛車のレクサスも連れてきてあげたかった。
運転しているアウディQuatroは多分アウディの中級車ぐらいだと思いますが、さすがにドイツ車で高速安定性は良く問題なく200が出せました(でも愛車レクサスGS450hの方がもっと安定性がいい感じがします)。このアウディはディーゼルで加速時にちょっとうるさい感じですが後は比較的静かでした。明後日5/6に返却でその前に給油しますがまだ一度も給油していません。燃費も悪くない。
高速運転の甲斐あって目的地のユーロスターズパークホテルマクシミリアン(Eurostars Park Hotel Maximilian)には14:30ぐらいに到着しました。このパークホテルは外見は貴族のお屋敷みたいな感じです(図40)。マクシミリアン2世(Maximilian II)とは例のルードヴィッヒ2世の父親の名前ですのでドイツ皇帝ゆかりのお屋敷か何かでしょうか?よくわかりませんがこのホテル自体がレーゲンズブルグの観光名所の一つのようです。
▲図40.ユーロスターズパークホテルマクシミリアン(Eurostars Park Hotel Maximilian)
今日のうちに多少でもレーゲンスブルグの市内観光を済ましておこうと向かったのがセントペーター(St. Peter)大聖堂でした(図41)。外観は今朝方パッサウで訪れた聖シュテファン大聖堂よりでかく中も広いのですが装飾や絵画などはちょっと地味でした(図42)。
▲図41.セントペーター(St. Peter)大聖堂の外観
▲図42.セントペーター(St. Peter)大聖堂の内部
セントペーター(St. Peter)大聖堂を出てすぐのところにドナウ川(パッサウの上流)が流れており、ここでもドナウ川クルーズがあるというので船着き場に16:00ごろに行ったのですが本日の分は終了で明日に延期となりました。ここまで昼飯を食べていなかったので家内のオススメのレーゲンスブルグで有名な伝統的ソーセージ屋さんHistorische Wurstkuche(図43)に向かいました。乗れなかった船着き場から5分です。
▲図43.レーゲンスブルグで有名な伝統的ソーセージ屋さんHistorische Wurstkuche
そしてそのHistorische Wurstkucheで食べたのがジャガイモのスープ(図44)、ソーセージと黒ビール(図45)でした。スープもソーセージも黒ビールもわたし的には今ひとつでしたがまあ醤油はなくても食べれる程度でしょうか。それでも家内に言わせると「ソーセージは脂が良く抜けていて美味しい、日本人向けね」だそうです。図45のソーセージぐらいの長さのフランスパン?みたいなパンを縦に割って中にソーセージとザワークラウト(Sauerkraut=酢漬けキャベツ)とソースを挟んで食べました。
まあまずいとか言いながら結局はカゴに入って出されていたパンを3個も食べて、2人で計5個は後で個数別に代金を請求されました。先に言ってよ〜。
また「ジャガイモスープは今ひとつ」なんて言いましたが、ドイツのジャガイモは半端じゃなく美味いです。フレンチフライも茹でたジャガイモもポテトチップスも日本で絶対に食べれない美味しさです。
▲図44.伝統的ソーセージ屋さんHistorische Wurstkucheのジャガイモスープ
▲図45.Historische Wurstkucheのソーセージと黒ビール
院長のボヤキ(47)2016.5.5.(第7日目)
レーゲンスブルグの2日目
レーゲンスブルグは見るとこ食べるとこいっぱいですが、とりあえずこの日の朝はレーゲンスブルグの市内観光とレーゲンスブルグから車で30分ぐらいのケルハイム(Kelheim)というところからヴェルテンブルグ(Weltenburg)行きの遊覧船に乗ることにしました。前日に乗りそびれたレーゲンズブルグの船着場からはWeltenburg行きの遊覧船は週2回した出ておらずKelheimまで行くことになったわけです。チェックアウト時にやはりSt.Peter大聖堂(City tourの出発点)とKelheimの船着き場の正確な住所を聞き出し、まずは遊覧船に乗るためにKelhaimへ移動しました。
Kelheimの船着き場まで約30分ぐらいですが、途中初めての給油のためガソリンスタンドに立ち寄りました。ディーゼルで43Lぐらいだったかな?リッターあたり1.1ユーロぐらいでした。セルフで入れますがクレジットカードを直接挿入する給油ポンプではなく、給油が終わったらスタンドのおばちゃんのレジのところに支払いに行きます。給油量や金額はもちろんレジで把握されています。30年前のアメリカのガソリンスタンドがこんなでしたね。
Kelheimの船着き場には結構広い駐車場がありましたが、車も多く私たちもやっとスペースを見つけて駐車しました。駐車で思い出しましたが日本ではバックビューモニターを普通に使っていますが残念ながらレンタカーには付いていません。ただアウディのレンタカーにも駐車アシスト機能があり周囲に障害物が近づくとアラームが鳴ります。なんとか無事に駐車して土手を越えるとTicket売り場と船着き場がありました。早速乗り込みました(図46)がアルトミュールタール自然公園(Altmuhltal Naturapark)内のヴェルテンブルグ修道院(Kloster Weltenburg)を目指します。途中の川辺は切り立った岸壁になっているところが多く(図47)ありロッククライミングをやっている人たちが見えました。
▲図46.Weltenburg行きの遊覧船
▲図47.Weltenburg行きの遊覧船と後方に見える岸壁(船は上り:左手下流に昨日のPassauがある)
▲図48.ヴェルテンブルク修道院(Kloster Weltenburg)
Weltenburgに着いてヴェルテンブルグ修道院(Kloster Weltenburg:図48)の聖堂を訪ねました。大きさはこれまでに見てきた大聖堂ほどではありませんが、中ではミサの真っ最中で幻想的な景色でした。撮影禁止でも一枚盗み撮りしたいぐらいでした。そして今私が立っている広場の右手はズドーンとビヤガーデンになっており、まだ朝の11時ぐらいですが男も女もみんなビールを飲んでワイワイガヤガヤ楽しくシュバイネハクセ(Schweinshaxe:ローストした骨つき豚足)などを食べていました(図49)。あ〜あ〜食べ損なった〜(図50)。
▲図49.修道院前のビヤガーデン
▲図50.食損なったシュバイネハクセ(Schweinshaxe)
修道院から船着き場まで帰る道すがらに見つけた、壁に刻み込まれた1845年の洪水痕はゆうに人の背の高さを超えていました(図51)。下流のPassauにもこんな洪水痕の表示がありましたがドナウ川は度々洪水を引き起こしているようでした。
▲図51.修道院壁の洪水痕
先日訪れたSt.Peter大聖堂前がレーゲンスブルグCity tourの出発点になっていたためレーゲンスブルグに戻って大聖堂の近所のパブリック駐車場に車を止めると、5両編成ぐらいの電車みたいなツアーバスで市内観光しました(図52)。
▲図52.レーゲンスブルグの5両編成の市内観光バス
レーゲンスブルグの市内観光バスは約45分間でしたが私はWeltenburg行きの遊覧船の行きと帰りに白ビール→ダークビールと各1杯ずつ飲んでいたので結構居眠りしてしましました。
早々に終了して110km先の次の目的地=今回の旅行の最終宿泊地であるモーベンピックホテル(Mövenpick Hotel München Airport:図53)を目指します。車は酔っ払いの私に代わって家内が担当です。高速は結構広くて、交通量も少なくて、制限時速もない区間が結構ありましたが160-170km/hrぐらいが家内の最高速度だったと思います。
17:00頃にはモーベンピックホテル(図53)に着くと、ドイツ料理に飽きたときのために持参していたカップラーメンを今回の旅行の無事を祝していただきました(図54)。正直ドイツ料理より美味かった。さらにレストランでは夕食にアルゼンチン産とかいうビーフステーキ(リブアイズ?とかいう背中の部位?)をいただきましたがこれはPassauのステーキとは段違いに美味しかったです(図55)。
▲図53.モーベンピックホテル(Mövenpick Hotel München Airport)外観
▲図54.モーベンピックホテルで締めに食べたカップラーメン
▲図55.モーベンピックホテルで食べたアルゼンチンのビーフステーキ
院長のボヤキ(48)2016.5.6.(第8日目)
モーベンピックホテル(Mövenpick Hotel München Airport)から日本へ帰国
モーベンピックホテル(Mövenpick Hotel München Airport)はミュンヘン空港から車で10分ぐらいのところにあります。帰国に向けとりあえず朝食をいただきました(図56)。ドイツの朝食はどこも美味しかった。何度も言いますがドイツで「ウィンナーやフランクフルトみたいな形のソーセージはどれも美味」です。また日本では高価な生ハム、分厚いサーモンが「これでもか」というくらい食べ放題に出ます。
そして今朝は前に一度食べた巣のままの蜂蜜(巣蜜)がまた出ました(図57)。
▲図56.モーベンピックホテルで食べた朝食
▲図57.モーベンピックホテルでまた出た巣のまま蜂蜜(巣蜜)
9:30です。そろそろ飛行場に出発です。飛行機はモスクワ経由で12:45に出発するアエロフロートSU2323です。次回は日本から書きます。
院長のボヤキ(49)2016.5.7.(第9日目)
ウソをつかないドイツ人に助けられて無事にレンタカーを返却:ロシアンコーヒーはアメリカンよりうすかった。
モーベンピックホテル(Mövenpick Hotel München Airport)はミュンヘン空港から車で10分ぐらいなので帰国の前日にレンタカーリターンのためガソリンスタンドで給油は済ませておきました。5月6日の12:35 発のエアロフロート2323便に乗るべく3時間前の9:30にモーベンピックホテルをチェックアウトした私たちですが、10分くらいで着くはずのレンタカーリターンになかなか着きません。
前日5/5のホテル到着時にレンタカーリターンに指定されている住所をGPSに入力しようとすると指定された郵便番号がありません。入力出来ないんです。結局、フロントで「ミュンヘン国際空港の住所」としての住所を郵便番号を含めて教えて貰い入力しておきました。そしてここで17:30ぐらいではありますが、前もってレンタカーリターンの練習をしておくべきでした。これまでは実際にいろいろな国で帰国の前日にはそうしておいたのですが今回はちょっとその辺だからと油断が出た。
まあ、迷ってしまったら人に聞くしかない。AVISレンタカーの指定された電話番号に電話してもなぜかかかりません。通りがかりのおばちゃんに聞いても分からないという。駐車場に止まっている車のおじさんやバスの運転手に聞いても分からない。近所にガソリンスタンドを見つけて入ってレジの人に聞くけど分からない。レジに並んでいるおじさんが下手な英語かドイツ語か分からない言葉で言うには、自分たちは現地人で空港でレンタカーなんて借りて返すことはないから分からないと。いやそうだよね〜。
切羽詰まったところで、そのガソリンスタンドの端にタクシーが2台止まっているのを見つけて神に祈る気持ちでレンタカーリターンのことを尋ねました。その運ちゃん曰く、あそこの道を右そして左手に行って「Terminal1ないし2のサインを追っていくとレンタカーリターンのサインが出てくるよ。」と。「Thank you very very much much!!」で半分だけ期待して(一般的に自信たっぷりに教えてくれる外国人の言葉には要注意ですが‥‥)運ちゃんの言う通りに運転して行くとレンタカーリターンのサインを発見することが出来ました。ああ〜ありがたやありがたや。
これを前回のスペイン旅行の時と比較して考えてみると、スペイン人(アメリカ人もそういう傾向がありますが)は知らないことでも知ったふりをしてあっちだこっちだとウソをつきます。一時的にはなんともガッカリでしたが「知らないことは知らない」と言うドイツ人の正直さのおかげで時間をロスせずに無事にレンタカーを返却出来ました。結局レンタカーリターン出来たの9:20ぐらいだったかな。
帰りのアエロフロートでコーヒーを頼みました。来る時もそうだったので間違いありません。ロシアンコーヒーはアメリカンより薄いんです。まずいよ。水分補給と思って飲むけどね〜
ミュンヘンからモスクワの飛行機は定刻通りでした。モスクワから成田の便はミュンヘンでチェックインした時に始めの予定より30分遅れで5/6.19:00の便になっていました。モスクワでのゲートも始めの7→6番ゲートへ変更になり、さらに出発は遅れるし、機内は暑いし、CAが水は配り始めるし、お客さんはトイレに立ち始めるし、もう長期戦の構えです。家内によれば、「ネットによるとアエロフロートはいつもこんな感じらしいよ。」だそうです。結局、モスクワ空港出発時刻は120分遅れでした。アエロフロートは今回初めてですが、もう二回目は無いかも知れません。
飛行機で一泊する格好で成田に到着したのは5月7日12:10頃でしょうか。入国手続きも無事にスムーズの終わり車を預けた駐車場に迎えに来てもらい、車に戻って自宅に着いたのは14:00頃でした。簡単に自宅での片付けを済ませると往診3件を回ってやっと夕方の散歩+筋トレ、そして入浴を済ませることが出来ました。
院長のボヤキ(50)2016.5.12.(帰国後後記)
ドイツ旅行のまとめ
楽しかったドイツ旅行から帰国して早くも一週間が経とうとしています。忘れないうちにドイツ旅行の感想を前回のスペイン旅行と比較しながら書いてみましょう。
1.ドイツ人はにこやかで親切な人が多い:スペイン人は切れやすくちょっと待たせるとチッチッと舌打ちしていましたが、ドイツ人が舌打ちしたのは一度もありませんでした。税関のお姉さんやおじさんたちもにこやかでした。
私のパスポートは2016.5.25.に失効するギリギリのパスポートで行きのチェックインカウンターで「場合によっては入国出来ないかもしれない」と言われていたのですが、入国は全然問題なかった。でも帰りの出国の税関で神経質そうなお姉さんに「もう少しで切れそうだから早く更新しなさい」と文句を言われたぐらいです。
2.ドイツ人は英語をよく話す:スペイン人は英語の話せない人が多かったのに対してドイツ人はホテルや観光業関係者以外の人でもだいたい70-80%の人は英語をそこそこに話します。こちらも大学時代の2年間はドイツ語を勉強しているのでein zwei dreiとかWasser=水、ぐらいは出るのですが、出すとドイツ語でダダーッと返されるので英語で通した方が良いようです。
3.ドイツ人の挨拶は九州地区なみ:ドイツ人の挨拶は、イギリスやフランス、スペインなんかと同じぐらい、日本でいうと九州地区なみでした。知らない人にも挨拶しなくはないがさほど積極的ではない。でも挨拶されたら必ず返す、ってぐらいでしょうか?日本の関東地区では「知らない人に挨拶すると怖がられて逃げられることがある」というのが我々が九州からさいたま市へ引っ越してきた時のカルチャーショックだったのですが、それほどひどくはありません。
フュッセンのホーエンシュバンガウ城の開場を待っていた時、家内が英語で”Good morning!”と見知らぬアメリカ人のおじさんに挨拶したら「お前はアメリカ人か?」と間違われたそうです。アメリカ人だけでなく私ら九州人もそうなんですが、知らない人からでも面と向かったら挨拶されないとなんか寂しい。多分そのアメリカ人もドイツ旅行中にそんなフラストレーションを溜め込んでいたのかも知れません。
4.ドイツ車のGPSはトヨタほどではないが使える:ドイツ車(=今回はアウディ)のGPSは郵便番号を含む厳密な住所入力が必要な「石頭ナビ」でしたが入力してしまえばキチンと案内してくれる優れもんでした。今回のレンタカー旅行の「一番の懸案」だったのですが、「多分日本のナビのように電話番号入力は無理だろう」と踏んでiPhoneの住所欄にドイツ語入力してiPhone地図に表示されるように泊まる予定の7つのホテルの住所は全て事前にドイツ語で入力しておきました。郵便番号も入れておいたので移動は基本的に問題なくできました。
最後の最後にレンタカーリターンが見つからずに苦労しましたが、アウディGPSの操作に慣れていないだけかも知れません。いよいよになったらiPhoneをナビとして使えるように(iPhoneをナビとして使うと猛烈に電気を消耗し前回スペインで失敗した)シガレット電源からiPhone充電ができるようにコネクターを持って行っていたのですが、幸いこれは使用せずに済みました。
5.ドイツ人は正直で知ったかぶりはしない:ドイツ人はスペイン人のように聞かれて知らないことでも知ったかぶりをして「あっちだこっちだ」と嘘を教えることはありませんでした。レンタカーリターンの行き方は何人ものドイツ人に聞きましたが5−6人は「知らない、わからない」とけんもほろろでした。まあこれを悪意を持って見れば「そっけないとか不親切」とかいうことになるのでしょうが、前回スペインで「親切風」な人々のあっちだこっちだに振り回されて5時間近くも目的地に着けなかったことを考えるとドイツ人の正直さに感謝感謝です。
6.ドイツの食べ物はうまい:ドイツでホテルに7泊しましたが、ホテルの朝食には必ず美味しいソーセージ、ハム、分厚いスモークサーモン、いろんな種類のチーズ、クロワッサンなどのパン類やシリアル、果物、野菜、りんごジュースやトマトジュース、牛乳、エスプレッソーなど各種のコーヒーが必ず揃っていました。極め付けは茹でたソーセージと巣蜜でしたが、これらはドイツでも1-2回でした。家内曰く「ついぞ日本食が恋しくならなかったね。日本の味噌汁やラーメンをせっかく持ってきていたのに〜」だそうです。前回のスペインよりは絶対うまい!
7.ドイツ人はアウトバーンをぶっ飛ばすが制限時速はよく守る:世界で初めてドイツで誕生した高速道路網アウトバーンは「どこでも制限時速なし」というわけではなく今回私たちがドライブした全行程ほぼ1,000kmぐらいの中で多分200kmぐらいの区間のみだったと思います。その他は制限時速80、100、120km/hrとなっていました。都市の近所で交通量が多い、カーブがキツイ、道路が比較的に狭い、などの条件に応じて制限が決められており、ドイツ人のドライバーたちは概ねキチンと制限速度を守っていました。私たちがドイツを走り始めてしばらくはドイツ人は何てぶっ飛ばすんだろうと思っていましたが、目が慣れてきてよくよく観察しているとドイツ人ドライバーはメリハリをつけて制限時速のないところは思いっきしぶっ飛ばしているようでした。
私自身も今回始めて時速200km/hrを体験させていただきましたが、それなりのいい車に乗って、それなりの広く直線的な道路で、それなりに空いているところでないと経験できないことだと思われました。
アウトバーンは「ヒットラーが第二次世界大戦の前から作り始め、通行料はタダである」ことも原因かもしれませんが構造はシンプルで日本やアメリカの高速道路のように特別な表示(日本は緑、アメリカはインターステートの青標識など)はありません。パーキングやサービスエリアなどもゼロではありませんが今回私達のコースでは1−2回しか認めませんでした。まあ、広さや車線数はともかく日本の高速道路が一番クォリティーは高いようです。
ドイツの一般道路は制限時速50-80km/hrぐらいで日本より広いです。スペインほどラウンドアバウトが多くなく信号機が中心ですが日本の信号機ほど分かりやすくないです。単純に「慣れの問題」と言えないぐらい見にくい位置と小ささです。
8.ドイツのホテルには大小便使い分けの水洗便所はあるがまだウォシュレットはない:今回訪ねた南ドイツのホテルやモスクワ空港のトイレには大小便各々に応じて流す水量を調節できるトイレがありました。ただ結構高級な4星ホテルにもウォシュレットはありませんでした。やはり「日本人なら洗って欲しい!」と一泊¥5,000アップでもその部屋を選ぶと思うのですがね〜。
というわけで今回のドイツ旅行は大成功でした。前回4年前にはHISという旅行社に頼んで飛行機や旅行保険に入ったのですが、今回は飛行機と保険はエクスペディア、ホテルはBooking.com、レンタカーはAVISのネット注文で全部済ませました。ロシアのアエロフロートはちょっと頂けなかったのですがその他はほぼ完璧でした。AVISレンタカーリターンでつまづきそうになりましたが、後日最後に泊まったモーベンピックホテルとのアンケートを通じた連絡でレンタカーはHertzレンタカーにするとホテルに乗り捨ててシャトルバスで空港まで送迎ができる、とのことでした。
レンタカー旅行では今回のように午前中にその地の観光を済ませ、昼ご飯を食べて車で次の目的地まで約100-200kmを1-3時間で移動する、というパターンが一番ラクでした。前回のスペインでは移動距離がちょっと長すぎた。
さて今度はどこへ行こうか?と悩ましくなります。次回は医局旅行と称して職員を伴ってアメリカの「マウントラッシュモアとイエローストーン国立公園」あたりでも攻めようかと思っています。