片方の関節が腫れて激痛がする
検診で引っかかって尿酸値が高いといわれたけど尿酸ってなんだ?放置しているうちやってきた痛風の激烈な痛み。足第一趾の付け根や足関節などの赤く腫れ上がった痛みは格別のはずです。(関節や足が痛む事から整形外科を受診する人も多いようですが痛風は内科系の病気です)。風が吹いただけでも痛むから「痛風」と云います。でもご安心下さい。痛風の痛みには特効薬のコルヒチンがあります。とりあえずはコルヒチンやその他の鎮痛消炎剤で痛みをコントロールして下さい。高尿酸血症は痛風だけでなく腎不全や狭心症の原因にもなります。
尿酸値が7を越えたら「高尿酸血症」の診断がつき、8を越えて痛風やその他の合併症があればザイロリックかフェブリク(尿酸の産生抑制)やユリノーム(尿酸の排泄促進)などの薬を飲んでいただきたいところです。9を越えている方は何もなくても薬を飲んでください。痛風は痛いだけですが、腎不全になると週3回の人工透析が必要ですし、狭心症は心筋梗塞と紙一重です。
痛風や高尿酸血症の方は男性に多くしばしば肥満気味のはずです。体重を身長(m)で2回割った値=BMIが25.0を越えていませんか?糖尿病や高脂血症(特に中性脂肪上昇型)も合併していませんか?さあ、早速ダイエットを始めましょう。運動をして体重を5-10%減らせたらかなり良くなります。
尿酸値を上げる危険な食べ物としてプリン体を多く含むビールや内臓系=モツやシシャモなどは有名ですが、下げるのに有効なのは「酸っぱいもの」すなわちクエン酸です。酢の物や様々な「酢」、レモンなどの柑橘系など酸っぱい物は何でもOKです。かけ醤油の好きな人におすすめするのは、奥様にお願いしてかけ醤油の瓶に10%ほど米酢を足しておく方法です。味に敏感な方は「なんだこれ!酢醤油じゃないか?」と言い出しそうでが、まあ慣れれば気にならなくなります。
上の「尿酸値が高い」の項や「対応できる疾患名:高尿酸血症と痛風」の項も参照して読んで下さい。
2016.4.24.更新 眞弓久則
▲痛風のサボテン足(TEIJINフェブリクのパンフレットより)