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脂質異常症治療薬ランキング(眞弓の独断と偏見に基づく)2016.4.17. 
 脂質異常症の治療薬はLDLコレステロール(悪玉)低下作用TG(中性脂肪)低下作用HDLコレステロール(善玉)増加作用などの多面的な評価を要するため、また測定機会が3-6ヶ月毎しかないため、別記の降圧剤ランキングのように単純ではありません。下図より各ランキング指標を注意深く比較ご検討下さい。
 脂質異常症の治療薬はLDLコレステロール(悪玉)低下型スタチン系、TG(中性脂肪)低下型フィブラート系、HDLコレステロール(善玉)低下型多価不飽和脂肪酸系やニコチン酸系薬などを第一選択します。必要に応じて小腸コレステロールトランスポーター阻害薬などを併用します。LDLTGの両者が高度に高い症例ではスタチンとフィブラートの併用も不可欠となります。保険診療上、原則的にはスタチンとフィブラートの併用は禁忌ですが、実際はあまり問題にはならないようです。念のため肝機能と横紋筋融解症のチェックが必要です。
 脂質異常症のためのフォローアップ採血は3-6ヶ月毎に午前中の空腹時に行いますが、便宜的に朝食可昼食抜き午後の採血でも10時間の絶食期間があれば良いことになっています。

2016.4.17. 文責:眞弓久則


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図1.脂質異常症治療薬ランキング(眞弓の独断と偏見に基づく)

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