糖尿病
正常人の空腹時血糖値は100未満であり、ヘモグロビンA1c(HbA1c)がNGSP値で5.6%(JDS 5.2%)未満、そして尿糖は陰性です。空腹時血糖が140以上またはHbA1cが7.0%以上なら糖尿病として投薬などの治療が必要です。尿糖は正常人ならいかなるときも陰性ですが、糖尿病の人は初期には空腹時は陰性、食後は陽性になります。空腹時にも尿糖が出るようになるとかなり重症といえます。糖尿病があると血液がベトベトになって動脈硬化が速く進行します。このため目の網膜の血管に動脈硬化と出血が起こると網膜症(ときに失明)、腎動脈が硬化すると慢性腎不全(最終的に血液透析)、冠動脈硬化で狭心症や心筋梗塞、脳動脈硬化で脳梗塞や脳出血、下肢の動脈硬化で閉塞性動脈硬化症(ときに下肢の切断が必要)をおこします。最近は良い薬も増えてきましたので、軽いうちは食事と運動療法、一日一回の内服治療、などで良くなります。必ずしも糖尿病=インスリン注射ではありません!放置すると取り返しが付かなくなります。一度ご相談下さい。
文責:眞弓 久則 2016.4.24.更新
▲糖尿病の症状
▲糖尿病新基準(NGSP)に基づく糖尿病コントロールの指標
▲糖尿病の運動療法