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気胸
 胸腔内に空気が入ってしまうもので、自然気胸(原因がはっきりしないもの、肺表面のブラなどが自然に破れるもの)と外傷性の気胸があります。呼吸時の胸痛と呼吸困難が特徴です。ごく軽度のものは放置できますが、通常は入院の上、胸腔穿刺を行って患側の胸腔内に溜まった空気を持続的に吸い出す必要があります。数日の持続吸引で新たな空気の漏れがなくなったらドレーン(チューブ)を抜去します。何度も繰り返す自然気胸に対しては、患側のブラ切除術などの手術が必要です。
 最近では外来治療の出来る胸腔ドレーンが開発されており、軽症の気胸は入院の必要もないようです。

2016.4.22.
更新 眞弓久則


気胸1-squashed
左自然気胸:左肺(画面向かって右)の虚脱









軽度気胸胸部レントゲン検査で気胸を起こしており、肺尖(はいせん:肺の頂上)が鎖骨より上にある。
中等度気胸胸部レントゲン検査で気胸を起こしており、肺尖(はいせん:肺の頂上)が鎖骨より下にある。
高度気胸胸部レントゲン検査で気胸を起こしており、肺の虚脱が著しい。
緊張性気胸高度気胸で、さらに肺から空気がもれ続けると、胸腔内が陽圧になっている状態。

気胸の重症度