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細菌性心内膜炎
 虫歯の抜歯や尿路感染、中耳炎などによる菌血症{細菌が血液中を巡る状態)が原因で、心内膜とくに弁とその周囲組織に感染巣をつくるものです。感染に基づく高度で長期間の発熱、弁破壊による急性の心不全症状、感染巣がちぎれて飛ぶことによる塞栓症、の3つのうちのいずれかあるいはすべての病状を呈します。心エコーや血液培養を中心とした早期診断、的確な抗生物質の長期大量投与、タイミングを逸しない手術、などが重要な治療方針です。外科手術が必要なのは、内科的にコントロール出来ない進行性心不全がある場合、弁輪部に膿瘍を形成して抗生物質だけでは治らない場合、感染巣の弁尖に疣贅(ゆうぜい)を形成して塞栓症を起こしたもの、抗生物質投与でも感染徴候が消失しないもの。などです。

2016.4.17.更新 眞弓久則


細菌性心内膜炎-squashed
細菌性心内膜炎

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