閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)
最近どうも片方の足が冷え易く痺れる。長く歩くとふくらはぎが痛むがしばらく休憩するとまた歩けるようになる。高血圧症、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病は定期的に治療しているはずなのに‥‥特に喫煙をされている方は閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)が考えられます。この病気はその名のごとく、いろんな原因で主に下肢の動脈が動脈硬化を起こして狭くなり(狭窄=きょうさく)さらには詰まる(閉塞=へいそく)という疾患です。狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患、あるいは脳梗塞などの脳血管疾患ともしばしばオーバーラップします。
下記の図表にもあるようにはじめは間欠性跛行(かんけつせいはこう)といって例えば200mぐらい歩くと足が痛くなる→休むと良くなる、といった症状ですが、重症化するとじっとしていても痛くなり趾先に潰瘍が出来て治らなくなり、足趾がだんだん腐ってきます。早めに診断がつけば原因となっている高血圧症、糖尿病、高脂血症などを治療しながら、心臓などの治療と同じように狭くなった血管を風船で広げたりステントを留置したりします。もちろん場合によってはバイパス手術も必要です。
放置した場合の閉塞性動脈硬化症の予後は極めて不良です。思い切ってご相談ください。
対応できる症状:長く歩くと足が痛くなる、足の色が悪いの項も参照して下さい。
2016.4.19.更新 眞弓久則
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